複数のルーターを操作する(ターミナルサーバー編)
複数のルーターに専用装置をつないで操作する

CCIEのラボ試験でも使われる
複数のルーターを操作するとき,ターミナルサーバーと呼ばれる機器(Cisco2509やCisco2511など)を使うのが,定番です。
ターミナルサーバーに複数のルーターをつなぎ,ターミナルサーバーを基点に複数のルーターを操作します。
実践でもよく使われている方法で,CCIEのラボ試験でもこの方法を使います。
ターミナル・サーバーを基点に操作を切り替える
ターミナル・サーバーは,「サーバー」と名前がついていますが,形はルーターと同じです。
普通のルーターと違うのは,「Octalケーブル」と呼ばれる八又のケーブルを使うところです。
(それぞれのケーブルには,1〜8の通し番号が振ってあります。)
Cisco2509やCisco2511というラインナップがあり,以下の画像は,Cisco2511です。


接続方法は, ターミナル・サーバーから出るOctalケーブルの1個を,各機器のコンソール・ポートにつなぎます。
あとは,操作用パソコンからターミナル・サーバーを操作できる状態にしておきます。
つまり,両者にIP接続性があれば,イーサネット経由でもシリアル経由でもインターネット経由でもOKです。
もちろん,ターミナルサーバーにコンソール接続してもOKです。

ターミナルサーバーを設定する
操作方法は,いったんターミナルサーバーにログインして,そこから他の機器にTelnetする格好になります。
このように,ターミナルサーバー経由で他の機器にTelnetすることを「リバースTelnet」と言います。
上の図のように,2台のルーターにリバースTelnetするための設定例を見てみましょう。
ターミナルサーバーの1番ケーブルをRouterAに,2番ケーブルをRouterBにつなげてあります。

●ターミナル・サーバーの設定例
!
version 12.0
service timestamps debug uptime
service timestamps log uptime
no service password-encryption
!
hostname TS
!
ip host R1 2001 1.1.1.1 ←1番コンソールへの接続をR1という名前に設定(「2001」の最初の「20」は固定)
ip host R2 2002 1.1.1.1 ←2番コンソールへの接続をR2という名前に設定
(「2001」の最初の「20」は固定)
!
interface Loopback0
 ip address 1.1.1.1 255.255.255.0 ←自分用のループバックアドレスを設定

 no ip directed-broadcast
!
line con 0
transport input none
line 1 16
 no exec ←不要なexecセッションのために回線が利用不能にならないようにする
 transport input all ←この回線ですべてのプロトコルを使えるようにする

line aux 0
line vty 0 4
 login
!
end



●ターミナルサーバーの操作方法
ターミナルサーバーから他の機器へリバースTelnetするには,「R1」や「R2」などの接続名を入力します。

TS#R1
Trying R1 (1.1.1.1, 2001)... Open 
←ここでリターン・キーを押す


RouterA>


RouterAにログインしました。
RouterAからターミナルサーバーへ戻るには,CTRL+Shift+6を一緒に押した後に,Xキーを押します。

RouterA# ←ここでCTRL+Shift+6を一緒に押した後にXキーを押す
TS#


ターミナルサーバーに戻りました。
同様に,ターミナルサーバーから「R2」と入力すると,RouterBにログインできます。

TS#R2

Trying R2 (1.1.1.1, 2002)... Open


RouterB>


一度ログインすると,ターミナルサーバーと各機器の間でセッションが確立されます。
全てのTelnetセッションの様子を確認するには,show sessionコマンドを使います。

TS#show sessions
Conn  Host    Address       Byte  Idle  Conn Name
  1  R1      1.1.1.1        0    0    R1
* 2   R2      1.1.1.1        0    0    R2


「*」印が付いているのが,直前にログインしていたセッションです。
単にリターン・キーを押すと,直前にログインしていた機器に再び接続します。
セッションが確立されている状態で,他の機器にログインするには,一番左の「Conn」に表示された番号を入力ます。
上のセッションの状態でR1に切り替えるには,「1」と入力します。


TS#1
[Resuming connection 1 to R1 ... ]

RouterA#


このようにセッションを切り替えて,複数の機器を操作することになります。
セッションを切断するには,disconnectコマンドを使います。


TS#disconnect 1
Closing connection to R1 [confirm] 
←ここでリターン・キーを押す


show sessionコマンドで確認すると,1番セッションがなくなっているのがわかります。

TS#show sessions
Conn  Host   Address       Byte  Idle  Conn Name
* 2   R2     1.1.1.1         0    0    R2


●ターミナル/コミュニケーション サーバの設定
http://www.cisco.com/japanese/warp/public/3/jp/service/tac/793/access_dial/comm_server-j.shtml
より実践に近い方法
ターミナル・サーバーを使うメリットは,実践に近い形で勉強できるところです。
難点は,やや入手しにくことと,やや値段が張るところでしょうか。
オークションで入手すると,Cisco2511が3万〜5万円ほどで,Octalケーブルが3000〜5000円ほどでしょうか。
あと,ルーター1台分のスペースも必要になります。
同様のことを手軽に済ませたいなら,複数のUSBアダプタを使うという方法もあります。